トーストマスターズ日本地区統括(ディストリクト76)

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「美しい英語」を国際間プロジェクトに活かす - 2011年9月

東海トーストマスターズクラブ
ペンネーム:Sayaka
入会のきっかけは「美しい英語」
「美しい英語が話せるようになるといいよね。」

きっかけは会社の上司の一言でした。私の仕事は国際プロジェクト。そのため頻繁に英語を使います。米国・欧州・アジア等とつないだ会議に参加することは日常茶飯事。最初は会話のあまりのスピードに、内容の一割も理解できませんでした・・・。

量をこなすうちに英語には慣れたものの、失礼な言い方をしてしまうことやコミュニケーションが上手く取れないこともよくありました。そして育児休業を取得することになった時、休業中のアドバイスとしていただいたのが上記の一言だったのです。

「美しい英語」・・・英語力の向上?しかし子連れでは英会話学校に通うことも難しく、アウトプットの機会を探していました。トーストマスターズクラブ(以下、TMC)に出会ったのはそんな時です。

例会は真剣に、でも楽しく!

TMCで学ぶこと

「英語が上達してスピーチまで上手くなったらラッキー」という軽い気持ちで始めてから約一年。TMCはそんな範疇には収まらない素晴らしい「学びの場」でした。一年前に比べ、いえ、例会ごとに自分の変化が感じられます。特にここでしか得られない「学び」を3つ挙げます。


1.    「改善点のフィードバック」というプロセス

自分の言動が相手にどんな印象を与えているか、知る機会はありますか?
TMCでスピーチをすると、他の参加者が長所と改善点について論評してくれます。言動に対する客観的なフィードバックは他では得難いもの。以前私は説得力 を出そうとあえて無表情でスピーチしたところ、「あなたの持ち味は笑顔なんだからその武器を使った方が説得力がある」というコメントをもらいました。なん と、自分の意図と聞いた人の受けた印象が正反対だったとは!

自分が論評をすることもあります。論評を「される」だけでなく「する」経験によって、物事の良い面と惜しい面を分析する習慣もつきました。今では「このカ フェはここが良い。でもこうするともっと良くなるのに」などと日常生活でも常に改善点を探しています。・・・きっと嫌な客でしょうけど。

スピーチだけではありません。例会では全員が様々な役割(論評、司会進行等)を順番に担当します。担当が固定されている会社とは違い、同じことを異なる顔ぶれが行い互いに評価しあうことで、主観的・客観的に改善点を見つけ実践していくことができます。

「改善点のフィードバック」というプロセスが、クラブの例会、クラブの運営などと一体化していることに感銘を受けました。TMC以外の組織では、このプロセスがここまで徹底されていないことが多く、仕事にも活かしてみたいと思っています
2.    褒めること、褒められること

周りの人を褒めてますか?周りから褒められてますか?
褒められたり評価されると嬉しいですよね。でも個人的に褒められることってなかなかないのが現実。
ところがTMCでは、スピーチをすれば絶対に褒めてもらえます。「まず褒める」のが論評のルールですから!評価され認められることの繰り返しで、自分の強みを知るだけでなく自信も蓄積されます。
また「褒められる」嬉しさは、次に自分が「褒める」喜びにつながります。お互いを認め合い素直に褒め合うことが、雰囲気の良い空間を作り上げてよりよいパフォーマンスを引き出すということを実感できます。

3.    「他」の流儀
会社に入ると、一日のほとんどの時間は会社で過ごし、仕事のやり方も会社の流儀に染まっていきます。
しかし会社や人が違えば、考え方も物事の進め方もベースから全く違います。TMCのメンバーは年齢も、性別も、職業もバラバラ。しかしそれらの差違に遠慮 する必要がないフラットな関係なので、誰もが自分の意見を発信し、反応を返し、議論し、その中で色々な視点や進め方を学ぶことができます。

発言一つとっても、上下関係も利害関係もないからこそ、どのように言えば相手のモチベーションを上げられるか、そして他の人の発言に対して自分がどのよう に感じるかについて素直に向き合えて、よりよい言葉の使い方を模索できます。私が所属する東海TMCには「こんな風に言われたらやるしかない!」と人をや る気にさせるのが上手いメンバーが何人もいます。その流儀を、真似しながら習得しているところです。

例会後はとにかく楽しく!

この三点、全ての土台は「一緒に学び刺激しあえる仲間」の存在です。向上心があり真摯なくせに、例会後は明るいお酒で自分も楽しみ周りも楽しませてくれる 魅力溢れる人達ばかり。だからこそ楽しく続けられるし、そんな仲間の成長を見てとれることが「負けないぞ」と自分の気持ちに火をつけてくれます。仲間は、 学び続けるために最も大切なものです。



仕事に活かす

「美しい英語」と聞いた当初は、文法の間違いがなく敬語を上手く使えるような「正しい英語」を目指していました。しかし今では、相手とコミュニケーションをしっかりと取り、相手をやる気にさせて動かすことができるのが「美しい英語」だと考えています。
様々な国が集まれば当然それぞれの主張は異なり、議論も白熱します。交渉相手との議論が平行線をたどって結局上司にまとめてもらったり、合意したはずなのに後から意見の相違がでてきたり、悔しい思いもしてきました。

国も文化も異なる国際協力相手を動かすためには、一方的な物言いではなく、相手の立場を理解し相手に響く対応が大切です。そのために必要なスキルの全てを、TMCでは得ることができます。

「改善点のフィードバック」というプロセスで学べる表現力、人の話を聴く力、自分/他者に対する分析力と改善力。褒めること・褒められることで蓄積する自信。そして「他」の流儀を学ぶことで習得できる、相手のモチベーションを上げる方法や多様な物事の進め方。

学ぶだけではありません。クラブに参加するといつも頭に浮かぶ言葉は「Practice makes Perfect.」。TMCは学んだことを実践し失敗する場。だって、失敗も笑顔で受け入れ、共感し、改善点を指摘してくれる仲間がいるのですから恐れる ことはありません。たくさん失敗することで、効果的に学んだことを体得できる場所なのです。

さらに嬉しい事にTMCは日本中・世界中にあるため、職場復帰後はもちろん、一生その時々のライフスタイルに応じて学び続けることができるのです!

育児休業と上司の言葉というきっかけでこのように稀有な「学びの場」に出会えたことに感謝し、今は仕事復帰に備えてどんどんと失敗を重ねています。そし て、TMCを通じて得た「美しい英語」を活用し、協力相手と思い切り議論をぶつけ、心からのコミュニケーションを取り、深い理解なしでは成し得なかったよ うな国際プロジェクトを皆で一緒に成功させ、社会の平和的発展に貢献していく・・・そんな日を楽しみにしています。

2011年度国際(英語)スピーチコンテスト全日本チャンピオンを囲んで



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