トーストマスターズ日本地区統括(ディストリクト76)

Toastmasters International District 76 Japan Communication and Leadership Program since 1924

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初めてのプレゼンテーション

 宝塚トーストマスターズクラブ

ペンネーム:ろろ

 「パブリックスピーチの練習しても実生活でスピーチの機会なんてないし、Toastmastersなんてやめようかなあ。」なんて思っていらっしゃる方はいらっしゃいませんか?
 
私はToastmasters歴8年。その間やめようと思った事は一度もありませんが、子無しの専業主婦の私には実生活でのパブリックスピーチの本番はない に等しいものです。ところがそんな私に初めて例会以外でプレゼンをする機会が与えられました。はじめてのプレゼン場所は、中国の北京市内の某大学院。私が 社会人入学して昨年から通っている大学院とのジョイント英語セミナーがそこで開催され「日本の英語教育についての現状」というテーマの中、社会人がどのよ うに英語を学んでいるかという観点でToastmastersを紹介することになったのです。
    
「Toastmastersネタならお任せ。」と最初は自信満々でした。しかしいざ原稿を作るとなると、まるで Toastmastersのバナーを背負って北京へ行くような妙な錯覚を抱いてしまい、何から手をつけてよいかわからなくなってしまいました。そこでディ ストリクト広報の東さんにメールで相談。彼から「ろろちゃんのストーリーを自然な言葉で紡げばいいだけだよ。後は笑顔。」とアドバイスを貰い「そうか。 Project 1 のThe Ice Breakerのスピーチを作ればいいんや。」と急に楽しくなり紙芝居風にスライドを作りました。そして学校やToastmastersの友人達にプレゼンや質疑応答の練習を付き合ってもらい本番に備えました。
 
そしてまだ寒い3月の北京。私のプレゼンのタイトルは”Welcome to Toastmasters to develop your speaking skills”です。うーん、どこが「英語教育?」ってタイトルですが、気にせずまずは笑顔で「Toastmastersって聞いた事ありますか?」と確 認。60人程いた中で、手が上がったのはたった3人でした。
 
さあ、いよいよろろちゃんの紙芝居の始まりです。オープニングで10年間の学校の英語教育で喋れることができず新婚旅行先で話せた 英語は “This one, please.” と “Discount, please.”だけだったというところで、笑い(失笑だったかも?)を貰い、気分がほっこり。そして「Toastmastersとは?」から始め、 Toastmastersでは指導者がおらず”Learn by doing”でメンバー同士切磋琢磨し合って向上していることを語りました。このように学校教育とToastmastersの教育プログラムとの違いを明 確に打ち出すことが、今回のプレゼンの目標の一つです。次にTable Topics Speech, Prepared Speech, Evaluation Speechについて簡単に説明し、最後にクラブ例会の延長上に、国際スピーチコンテストがあり、やる気があれば誰でも参加できることを示しました。もちろん昨年2位だった中国代表(厳密にはDistrict 85代表)のKwong Yue Yangを紹介し、彼の入賞はアジアに住む私たちメンバーを鼓舞させたことも伝えました。そして大人になっても英語を喋れなかった私が、今ここで英語でプ レゼンできることはToastmastersで学んでいる成果だと結びました。
 
次にドキドキの質疑応答タイムです。会費はいくらか?言語は英語だけか?例会やコンテストはいつもオフラインか、それともオンラインで できるのか?などの質問がでました。あくまでも「英語教育」がテーマなので、どうしたら会員になれる?という実務的な質問は残念ながら貰えませんでした が、セミナー終了後、一人の学生がToastmastersに興味があると寄って来てくれました。
ろろさんが発表に使ったパワーポイントスライド
初めてのプレゼンテーション

初めてのプレゼンテーション


ところで、北京の旅ではもう一つ楽しみがありました。それは滞在中に現地のトーストマスターズクラブの例会にゲスト参加すること。
 
私は旅行中スケジュールが許せば各地のクラブの例会を訪問するという趣味があります。今回はBeijing #1 TMCを訪問しました。私のホームクラブと比べると平均年齢はとても若く、また女性も多く、とても活気のある例会でした。
 
初めて参加されたゲストの方でさえもTable Topics Speechで「はい。」と手を挙げ、皆さんの勇猛果敢な姿に、いつも例会では「当てないでオーラ」を全身でアピールしている私は深く反省した次第です。その日は偶然、香港のトーストマスターズクラブからやはり旅行中の男性がゲストで来られていましたが、日本からのゲストは初めてだそうで、休憩中には例会の運営がどう違うかを知るため質問攻めにあい、中国の皆さんの積極的な態度に再三関心しました。
 私がBeijing #1 TMCの例会で面白いと思ったのはVariety MasterとTable Topics Evaluatorでした。Variety Masterとは例会の最初にウォーミングアップをする人です。その日はビンゴゲームのようなことをし、ビンゴになった人はお菓子を貰い、一気に雰囲気が和みました。Table Topics Evaluatorはその名のとおりのことをする人です。持ち時間3〜4分で7人のTable Topics Speechを論評するためには平均一人あたり30秒前後です。次から次へとスピーディーにそれぞれのスピーチに対して短い時間でポイントを絞った論評をされる技術に驚かされました。的確な指摘をユーモアたっぷりにされたGeneral Evaluationも特筆でしょう。各スピーカーの改良点を指摘されるときには上手に物まねをされ、その話術に爆笑や感嘆の声がわき起こり、そのパフォーマンスの素晴らしさはまるで一人舞台を見ていたかのようでした。その方の名前はKeith Ostergardさんで昨年のInternational Directorです。とても人懐っこい笑顔で、「広島のBunzoを知ってるか?」と尋ねられ、Toastmastersがお友達の輪をつなげていくことに改めて嬉しく感じました。例会の最後に表彰されたBest Supporting Roleという賞が印象的でした。その日はTable Topics Masterが受賞され、パワーポイントを使った進行が斬新で評価されたようです。
 
4日間のスケジュールが全て終わり帰国。ところがまだ私のToastmasters話には続きがありました。というのも前述した2011年度世界大会2位のKwong Yue Yangからメールが届いていたのです。
 
内容は、「北京の大学内にクラブを作るよいきっかけとなるので、Toastmastersに興味を持った学生か先生の連絡先を教えて欲しい。」というものでした。私が「中国の学生にとっては会費が高すぎる、とそこの教授に言われた。」と弱気なコメントを返しますと、「半年36ドルの会費以上の価値を得ることができる、ということを説得してみせる。」という強気な返事を頂き、私もその力強さに心動かされ、上述の大学院生との橋渡しを致しました。これはまさにProject 9のPersuade with Powerを地で行く経験だったと後でじわじわと感じました。
 
今回のプレゼンを通して色々な方から多くの学びを頂きました。Kwongを初め出会った中国人たちの小さなきっかけでも大きなチャンスにするという積極的な態度には刺激をうけました。いろんな偶然が重なり、実生活での初めてのプレゼンという機会をいただきましたが、近所の小さなクラブでToastmasters活動を細々と続けていたおかげだということは言うまでもありません。老若男女、職業の有無にとらわれず、全ての人にとって素敵な出会いと心地よい刺激があります。Toastmastersには。
ろろさんが参加した日の例会のポスター

ろろさんが参加した日の例会のポスター

Beijing #1 TMCのメンバーの全体写真

Beijing #1 TMCのメンバーの全体写真(ろろさん参加の次の例会時に撮影)



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